私、山崎がプロデュースしたiPhone/iPadアプリ「Pocket Organ C3B3」に搭載されているレスリー(ロータリーエフェクト)は、かなりの拘りをもって作りました。そのこだわりを体感していただけるのは、高音と低音の回転差(音のうねりの速度)の違いです。

レスリー内の回路には、オーディオのスピーカー同様、トレブルとウーファーを鳴らし分けるためのクロスオーバー(ネットワーク)回路が組まれており、周波数800Hzを境にホーンとウーファーで音を切り分けて鳴らしています。

Pocket Organ C3B3のロータリーエフェクトにも、Low/Hi-Passフィルタのロジックを組込んで、800Hzを境に高音と低音を鳴らし分けているのです。そして、高音と低音、別々に異なる回転速度とうねりの深さを設定できるようにしてあります。

高音と低音の回転差を実感していただける部分は、ロータリーエフェクトの「Slow/Fast」の切り換え時だと思います。Slow→Fast時、高音部は約2秒弱で最高速に達し低音部は、約3秒で最高速に到達します。

一方、Fast→Slowのときは、高音部が約2秒で回転が落ちる反面、低音部は、約6秒かけて回転が落ちるように設定してあります。低音のローターは慣性の法則で惰性が長く続くから時間がかかるのですね。

一部には、約6秒かけての回転落ちは、長すぎるというご指摘をいただいております。実際、私が徹底研究した実機は、3秒程度で回転が落ちていました。しかし、私的には、この6秒にとっても拘ったのです。

実は、このこの6秒という回転の落ち方は、Uriah Heepのオルガニストである、Ken Hensleyのサウンドををシミュレートしているのです。「Circle Of Hands」(ライブ盤)という曲があります。この曲の、2ndイントロ→ヴァースと展開する際のオルガンに耳を凝らすと、ゆっくりと約6秒かけて回転が落ちているのがわかります。いや〜、カッコイイ!

Spotifyのプレイリストで1分50秒あたりを聴いてください。ゆっくりと時間をかけて回転が落ちているのがわかります。これですこれ!私は、高校生のときに始めてこれを聴いて人生が変わりました。Pocket Organ C3B3には、そんな私の高校生のときに経験した原体験も埋め込まれているのです。

これもひとえに、ワーワーとうるさく言う、私の拘りをいやな顔をしないで忠実に再現してくれた、すばらしいプログラマーに巡り会えたからです。